2011年は日本だけでなく世界が抱える問題点が様々浮き彫りになった年。
「21世紀の成功は20世紀の成功の延長には無い」という出井氏の言葉に象徴されている。
これから日本は、日本人はどうするべきかを考えさせられる内容。
以下視聴メモ。
・大王製紙事件=創業者によくある「会社は自分のもの」という間違った考え。
オリンパス=サラリーマン根性(丁稚奉公の延長)の「お家(イエ)を守らねば」の意識。
両極端だが、どちらも日本の「お家(イエ)」という観念に基づく問題であることが分かる。
・スティーブジョブズの成功は「価値づくり」だった。
それは旧弊の価値観を打ち破る勇気。
ソニーはそれを決断できなかった、と出井氏が後悔を語ったのが印象的。
日本全体がそんな感じ。
・「ものづくり」から卒業できていない日本。
中途半端に良いものを作れる国。安いわけでもなく、とび抜けてすごいわけでもない。
「ものづくり」にしがみつくよりも、「価値づくり」への脱皮を急げ。
・「ものづくり」という言葉がメディアで使われるようになったのは2000年前後から。その後急激に使用頻度が上昇し続けている。
同様に「きずな」という言葉が頻繁に使われるようになったのは地域コミュニティが崩壊し、孤独や無縁が問題になったから。
失われたものへの懐古の念。もう二度と戻らぬものへの郷愁。
・「リーダーとは何か?」との問い。
出井氏は「目標を設定しチームを作り上げること」と。全くその通りだ。
古賀氏が「小泉元首相はリーダーシップがあった」、村上氏「小泉さんは何をやりたいのか、分かりやすかった」と。
つまり目標設定しそれを周囲に分からせていた。あとは周りがうまくやればよい。
・橋本大阪市長はなぜ支持されるか。
出井氏と古賀氏「自分の言葉で語れる。だから説得力が生まれる。」
しかし村上氏からの指摘。
「市民は『何か変えてくれそうだ』と”あいまいな期待”を寄せている。日本の政治はいつもそうだった。”あいまいな期待”で国民と政治家はつながっていた。今後、国民は『何をいつまでにどのようにやるのか』を具体的に問い、言質を取って、遂行されるか否かを監視すべきだ。」
日本の今の政治を作り上げたのは、まぎれもなく国民自身。
・高度経済成長で失われたものは何か。
村上氏は「日本人としての一体感」だと指摘。
明治維新以降、欧米列強への危機感から日本人は一丸となり進んできた。
しかし単純に前に進めばいい時代は終わった。
日本も先進国として世界をリードする立場。どこにも手本は存在しない。
答えを模索し続けなければならない。
現在は「一丸となる」ことではなく「個々人が多様な考えでそれぞれに試行錯誤する」ことが求められる時代である。
・日本は何をすべきか。
出井氏「金がないからできない、ではなく、アジアで有り余っている資金を呼び込むような、魅力ある企画が重要。」
古賀氏「せっかく新しいチャンスがあっても、たとえば医療・保健分野は高齢化社会で非常に魅力ある市場だが、規制でがんじがらめでチャレンジができない。”内なる開国”が急務」
・若い人たちは何をすべきか。
出井氏と村上氏「上の世代の言うことを聞かないこと」
20世紀のやり方は通用しない。現在のシステムや常識に囚われていては、新しい発想はできない。
「自分の頭で考えること」が常に大事。
・古賀氏の指摘。
「橋本市長の当選は圧勝ではなかった。20万票差は、もしあと10%投票率が低ければ逆転だったかもしれない。つまり、普段投票に行かない若者などの無関心層が動いた結果だ。これは認識すべきだ。」
社会を変革する起点は、やはり選挙にある。
・村上氏の編集後記。「期待から監視へ」
2011年が終わってしまう。復興への道は遠く、原発事故による不安は消えていない。今年は間違いなく「特別な」1年だった。災害後の対応を含め、政治は無力・無能を晒し続けた。だが、 たとえば自衛隊は、大震災当日から現地に入り、4日間で実に約19000人を救助している。情報を共有し、現場の隊員がフレキシブルに対応しなければそんな活動はできない。現場は優秀、トップは無能、基本構図は先の戦争から変わっていない。だから、政治家に対し曖昧な期待をしてはいけない。政策を約束させ、それを守るかどうか単に監視すべきである。
有能な議員を育てよう。その議員を国政の場に送り込もう。無能な議員は淘汰しよう。
選択し、監視し、評価(投票)する。
それができるのは国民だけだ。
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